ジャマイカ発信の「最新」とリンクしつつも、独自のレゲエ・シーンを形成しているのがヨーロッパ・レゲエ・シーン。「最新」に限定せず、またダンスホールだけではなく、ルーツ・ロック、ラヴァーズ、ダブも盛んで、ダブ・ステップやポップ／ワールドとの連携もタイト。ヨーロッパのレゲエと言えば、以前はUK／フランスが拠点とされていたが、現在ではドイツ、オランダ、イタリア、またスイス、スウェーデンからロシアまでレゲエは深く浸透しており、各国に独自のシーン、サウンド・システム、アーティスト、レーベルが存在しており、各国単位ではなく「ヨーロッパ」を一つの活動地域としてそれぞれが密接に連携して盛り上げている。 　その現在のヨーロッパのレゲエ・シーンを代表するアーティストも数多く存在するが、最もポピュラーでレゲエ・シーンを超えた成功を獲得しているのが、ドイツ出身のGENTLEMAN。 　本作はそのGENTLEMANの新作／US仕様盤。2010年4月にヨーロッパでは発売済。ヨーロッパでは、通常盤（全20曲収録）と2枚組デラックス盤（全28曲収録）の2種でメジャーのユニヴァーサルからリリースされていることからも現地での人気の高さを確認できるが、今回は満を持してのUS進出を図るべく、US仕様盤をリリースすることに。「USでのレゲエ作品のマーケティングが不得手」との理由で、ユニヴァーサルよりVP RECORDSに発売／配給依頼が有り、VP RECORDSより全米リリースされることに。 　本作にはUS／ジャマイカでも大ヒットの「Changes」を筆頭に、収録曲の大半をジャマイカのトップ・プロデューサー、DONOVAN BENNETT〈DON CORLEONE〉が制作。得意の哀愁ワン・ドロップを多用した美曲が満載。またヨーロッパで大ヒットの「Lonely Days」、ゲストにはCHRISTOPHER MARTIN（！）、2010年他界したSUGER MINOTT、TANYA STEPHENS他も参加。「ヨーロッパ」「レゲエ・シーン」を超えたメインストリーム・マーケットへの進出／世界進出を意識した激高品質意欲作。

★プレイリスト★